インチキ免疫療法に気をつけろという記事を見て思うこと

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こんにちは。

長くなりそうなので要点だけかいつまんで書きます。

ネットで「インチキ免疫療法に気をつけろ」という記事を見つけました。記事というか「まとめページ」ですかね。まぁなんでもいいんだけど。

[blogcard url=”https://togetter.com/li/1135531″]

これ読んでクローン病患者としての視点から感じたことを書いてみました。

とりあえず内容見てもらえればわかるんですけが、ガンについての標準治療とは何か?また世にはびこるいわゆる民間療法について、それがどういったものなのか書かれています。

標準治療とは何かを理解する

まとめのページの中にURLが貼ってあるんですが、ぜひそれも一度読んでみてください。

[blogcard url=”http://bunshun.jp/articles/-/3474″]

そのサイトにはこのように書かれていました。

「標準治療」は「並」ではなく「特上」のこと

まず、誤解の多い「標準治療」という言葉が何を意味するのか、あらためて確認しておく必要があるでしょう。国立がん研究センターが運営する「がん情報サービス」の記載では、次のように定義されています。

「標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療をいいます」

日本語では「標準」と言われると、「松竹梅」の「梅」、つまり「並」の治療のように感じます。しかし、医学的には「松」、つまり「特上」の治療を指すのです。ですから、医師から標準治療を勧められたとしても、「なんだ、ふつうの治療しかしてくれないのか」とがっかりしたり、怒ったりする必要はありません。

では、標準治療を知るためには、どうすればいいでしょうか。主治医に聞くこともできますが、一番おすすめなのが、各医学会や研究会が作成した「診療ガイドライン」に目を通すことです。これは、特定の病気について、科学的根拠に基づいた診断や治療の仕方をまとめたもので、がんに限らず様々な分野のガイドラインが存在します。

診療ガイドラインの中には、診断基準や治療法の選択に関して、議論の分かれているものもあります。ですから、鵜呑みにできない場合もありますが、各学会の専門家が最新の研究成果に基づいて作り上げたものなので、現時点での日本の医療のスタンダードが示されていると考えていいでしょう。

この記事では「ガン」に焦点を当てて書いてありますが、その他の病気についても同じようなことが言えるんじゃないかと思ったわけです。

もちろんクローン病に関してもそうです。クローン病の標準治療ってご存知でしょうか?ググったらすぐに出てきます。

それがこちらの「潰瘍性大腸炎・クローン病 診断基準・治療指針」です。

[blogcard url=”http://ibdjapan.org/pdf/doc01.pdf”]

PDFではなくサイト版もあります。
2017年1月改訂とあるので比較的新しい情報だと思います。

[blogcard url=”http://www.jimro.co.jp/ibd/03gakujutsu/5.htm”]

で、何が言いたいのかというとこれらの記事を読んで、やっぱり標準治療をおろそかにしちゃいけないなと改めて感じたわけなんです。いつも言っていますが、私は民間療法を否定していません。むしろ効果があるならやるべきだと思います。

でも確率の問題で、効くかもしれない(効果がないかもしれない)民間療法を選ぶより、ある程度効果が見込める(実績のある)標準治療を選んだほうが、自身の身体的・精神的パフォーマンスの向上にも、負担となるコスト的にも圧倒的にメリットがあるんじゃないのかと思うのです。

効果が見込めるなら保険の承認を目指すべき

まとめサイトにこのように書かれています。

週刊現代記事より。免疫療法の研究が始まったのは、70年代。奇妙なのは、それから、40年以上も経ったのにもかかわらず、いつまでも「研究段階」に留まっている点だ。「本当に理想的な治療法だというなら、臨床試験を行い、保険の承認を目指せばいい」

ホントこれなんです。医者として本当に患者のことを思うのであれば、臨床試験をやって効果を証明して、全員がその恩恵を受けれるようにするべきだと思っています。
また

週刊現代記事より。「免疫療法系のクリニックは臨床試験に二の足を踏む。科学的なエビデンスを求めたら治療ができなくなることに、医師たちも気づいているのでしょう」

とも書かれていますが、全ての医者がこのようなことを思っているとは考えていません。
しかし、このような医者がいることもまた事実なのでしょう。

まとめ

私がこの記事を読んで感じたことは、標準治療はまず第一に考えられる最善な治療であるということです。
※必ず自分で各医学会や研究会が作成した「診療ガイドライン」に目を通すこと!

免疫療法(民間療法)を試すのであればその治療の実績を調べることと、経済的にも余裕があること、あとは自身の体調が比較的落ち着いていることが大事じゃないかと思います。
なぜなら、万が一、効果がない場合は病状が悪化する危険があるからです。

クローン病と診断されたらおそらくまずはどんな病気なのか調べますよね。で、次に治療法についても調べると思います。その中で様々な情報に触れると思いますが、まずは標準治療で様子を見てから、体調とお金と相談して民間療法を試してみてはいかがでしょうか。

早く、クローン病の原因が解明されますように。

ではまた!

 

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コメント

  1. ドン より:

    自分に近い人がガンになり余命1年となった時に、こんな免疫療法を行う主治医とは違う病院に行き出した。
    その人は少し冷静だったけどね。
    「これが効くなら今通ってる病院でもやってるよな(笑)」って。
    お金はあった人なのでダメモトだったと思う。
    そして見事に「ダメ」だった。

    経営者が割り切る人やお金の盲者なら免疫療法をやるよな。
    人の弱み(しかも命という究極)に付け込むこういうのが大っ嫌いです。
    許せないのです、昔から。

    クローン病を始めいろんな病気でもあるあるの事。
    そしてそれは未来永劫に無くならない。
    被害者は患者。
    被害は「お金」だったり「悪化」だったり「命」だったり・・・怖。

    1. kengorou より:

      ドンさん

      コメントありがとうございます!
      医療の問題って本当「命」がかかっている分、深刻ですよね。
      ただ日進月歩で医療のレベルは上がっているので、標準治療で全てカバーできる日がやってくる事を期待したいです!!

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